1 2 3 4 5 「会社が立てる数字計画」のあとがき 提案力 ~企業が求める数字を知る人財~ 専門分野のスペシャリストでなくても企業に求められる人材の特徴とは何でしょうか? 世の中には自身の得意な分野のスキルを活かして、色々な会社からヘッドハンティングされ、どんどんキャリアアップして行くような人材がいます。このような得意分野のスペシャリストの方々が会社から求められ、際限なく年収を上げて行くことは、理想的なキャリアアップと言えるでしょう。 ただ、このような特殊なスキルを持ったスペシャリストでなく、それほど際立ったスキルを持っていなくても、会社から重宝され昇進昇給を重ねキャリアップしていく人材もいます。 このように特殊なスキルを持たず、スペシャリストでないにも関わらず難なくキャリアアップしていく人材とは一体どんなスキルを身に付けているのでしょうか? 会社が絶対に手放したくない”優秀な人材” 会社の評価制度には、「定性的評価」と「定量的評価」という2つの指標があります。 「定性的評価」とは、”目に見えない努力”に対する評価。 「定量的評価」とは、”具体的な目標件数の達成” そして、昔と比べると今の世の中、大きく働き方が変化し、フレックス勤務の拡大や、時短勤務での成果主義など、評価制度も大きく変化を見せています。簡単に言えば、「定量的評価」の重視。 ミッションの達成がより強く求められるようになったということです。 ミッションの達成に必要なこととは「数字」を読む力、これに尽きます。 数字を読む力とは一言でいうと「数字の意味が分かる」ということです。 たとえば「お風呂のお湯の温度100℃」 このような数字を見て、良い湯加減だなと感じる人はいないのではないかと思います。多くの方は熱すぎてありえない!と感じることとでしょう。このような判断は、良い湯加減が大体40℃であるということを知り、自身で体験しているからこそ出てくる判断になります。 数字の意味が分かるというのはつまり、「数字から事象や言語を行き来できる」ということなのです。 非言語と言語を結ぶには経験が必要 「利益が前年度に比べて30%減少した」 という数字を見た時に「利益が下がっているから経営が危ない」とみるか 今起こっている事象や未来を予測し「今は落ち込んでいるかもしれないが来年には収益が伸びる」というように数字の表面的な増減に惑わされず、数字に対する経験と知識や、知恵を持ち、適切な改善策を提案できる人が、求められる手放したくない人財なのです。 数字の意味を知り、それを経験や知識、知恵に結び付けることができる人財のそれらを武器にした提案は人を唸らし、納得させます。あの人が言うなら間違いないというような絶対的な信頼、信用も勝ち取れます。 時代の流れが速い今の世の中では、如何に効率的に素早く成果を出していくかが求められます。数字に対して即断即決で判断できる経験を積んでいくためにも、数字の意味を頭の中にストックしていくことが今の世の中を生き残るには必要なスキルとなっていくことでしょう。 1 2 3 4 5 前に戻る
13章の収録内容 会社が立てる数字計画を知る 数字で上司や幹部を口説いて惚れさせろ まずは決算書からお金の流れを読み取る① まずは決算書からお金の流れを読み取る② まずは決算書からお金の流れを読み取る③ 会社の数字を把握した上での売上戦略 これが提案できれば勝てるという法則 あとがき 提案力