第7章
マーケティングの
公式【売上】
集客数、成約率、顧客単価の知識を売上に変えるそのために我々は何をすべきなのか
本書にてマーケティングの公式を学んできましたが、いざ新しくビジネスを始めようと思っても具体的にどのようにしてビジネスモデルを組み立てればよいか悩んでしまう方は多いと思います。
結局のところ、ビジネスは売上を立てることが全てです。確実に売上を立てられるビジネスモデルを構築しなければ、そこに価値はありません。本章ではマーケティングの公式の締めとして、売上を上げることのできるモデリングの仕方をテーマにお話ししていきます。
モデリングの重要性
覚えた
「マーケティングの公式」を
使いこなすための手段
モデリングを参考にあなたの
ビジネスを組み立てる
学んだことを活かしてすぐに行動できる人は少ないです。その理由の1つとして「何をやったらいいのかわからない」という原因が挙げられるでしょう。また、行動をしているのに結果が伴わない場合は、そもそもの行動の方向性が間違っている可能性もあります。せっかくマーケティングの公式や集客の重要性を理解していても、使いこなすことができず、仕事に活かせないとしたらそれらは宝の持ち腐れです。そうならないためにも本書で学んだことを正しい方向性で行動に移す必要があります。
では、ここでいう正しい方向性とは一体何なのでしょうか?
それは、「新しい事を始める際にはモデリングが重要」ということです。
ECサイトのAmazonを例にとって考えてみると、お客の行動を理解しお客を大事にするという顧客中心主義の考え方に基づき、マーケティングや戦略を立て、今の「送料無料で注文したらすぐ届くスピード配達」というビジネスモデルが生まれました。もし仮に、Amazonが顧客中心主義でビジネスをモデリングせず、例えば商品を売り切ることしか考えていなければ今のAmazonは無かったでしょう。モデリングというのは今後の売上に大きく関わってくるのです。
この章では正しい方向性で行動に移すための
- モデリングについて
- モデリングすることによってビジネスの本質を見極める
という内容をお話ししていきます。
ビジネスはモデリングが肝
本業で新たな提案をする時でも、個人で何かビジネスを立ち上げる時でも、
- ビジネスに関する知識を豊富に持っていなければいけない
- 新しいアイディアを生み出すことができなければいけない
といった悩みを良く耳にします。そして、自分にはアイディアを出す才能がない、そんな画期的な発想はできない、と感じてビジネスのハードルが高くなり諦めてしまう方が少なくありません。
ただ、ビジネスは全てが新しい発想から生まれているものではないということを理解する必要があります。ほとんどのビジネスは新しい独創的な考えから生まれているのではなく、他のビジネスの模倣をしたり、組み合わせたり、一工夫加えることで成立していることが多いです。つまり「モデリング」という考え方が大事なのです。
例えば、ただの鉛筆ではなく鉛筆の先端に消しゴムをつけただけでも商品は爆発的に売れますし、iPhoneすらもスティーブ・ジョブズが言っているように携帯電話とミュージックプレイヤーの組み合わせです。 現代のビジネスで言えば、スーパーマーケットでは、スーパーマーケットに来ることができないお年寄りの方向けにデリバリーサービスなども行われています。このビジネスはスーパーと宅配便の要素を組み合わせることを行いました。SNSで言えば、今では多くの人が使用しているInstagramは、TwitterというSNSを模倣して、そこから写真投稿の要素を強めるという工夫を行っただけなのです。
世の中のアイデアは
模倣により生まれている
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このように、ほとんどの商品やビジネスは模倣から始まり、派生して工夫をしたり組み合わせたりしてモデリングすることで生まれていることがわかります。「自分には何ができるのか」や「お客はどのようにしたら便利になるか」というニーズを常に考え、それに合わせて一工夫を加えることで前述ようなビジネスモデルが作られたのです。
つまり、モデリングとは
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で成り立っているのです。
このことからも、ビジネスは既存のものを模倣することから始まるのであり、アイデアを一から全てを考える必要はなく、既存のものにどのようにエッセンスを加えるかということが問題になると言えます。
モデリング構築で求められるのは
「ただ1滴のエッセンス」
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あなたが販売しようとする商品やサービスが、どのような「求められるエッセンス」があるか真剣に模索してみてください。
ビジネスの本質を見極める
モデリングを行うには模倣するビジネスを選択し、どの部分を模倣していくかを考えなくてはいけません。その際に注意すべきことはビジネスの表面的な部分のみを見るのではなく「そのビジネスの本質を見極める」ということです。表面的に見えている部分のみを模倣しても意味がありません。
例えば、冒頭でもお話ししたAmazonであれば他にも通販サイトが数多くある中でなぜ市場のトップになることができたのかを詳しく考えてみましょう。もちろん様々な理由は挙げられますが最も大きな要因として「即日に届く」「送料無料」ということが挙げられます。したがって、Amazonのようなビジネスをしたいと思った場合は、たくさんの商品を登録すればいいというようなことではなく、流通面を強化しなければいけません。
他にも、日本で7000万人以上が使用しているコミュニケーションツールとして「LINE」があります。「Skype」ではなく「LINE」が流行った理由としては、グループが作れたり、スタンプが送信できたりと「ワンクリックで楽しい時間が作れる」という要素が挙げられます。その特性が日本人とうまくマッチしたからと考えられます。
海外であれば、中国での利用人数が10億人を突破した「WeChat」というツールがあります。「LINE」のように文章を気軽に送るコミュニケーションとは違って音声によるメッセージ交換がメインとなっており、中国人にはこの音声によるコミュニケーションがうまくマッチしました。
これらの例からもわかるように、全てのビジネスには発展する理由や強みがあります。そのビジネスの何が優れているのか、どんなところが類似品と違うのかを見極めることで、自分が模倣すべきポイントがより鮮明に見えてきます。他社がやっていて成功しているからといって、表面的な部分のみを模倣してもうまくはいかないので、成功しているビジネスが何故成功したのか?という本質を見極めてください。