1 2 3 4 5 第13章 会社が立てる数字計画を知る 企業のお金を知りその知識で周りの誰よりも必要とされる人財へ 事業を継続していく上でもっとも大切なのがキャッシュフローです。キャッシュフローがうまく回らなければ利益が出ているにも関わらず、資金繰りがうまく行かずに黒字倒産してしまう可能性も出てきてしまいます。 売上の入金が2カ月後となっているのであれば、それに合わせて資金を調達しなければなりません。いつまでに支払わなければならないのか?そしていつお金が口座へ入金されるのか?ということを把握しコントロールしなければ継続的に事業を行うことは困難となります。個人でビジネスを立ち上げるのであれば尚更です。ビジネスをやる上で安定した経営基盤は、お金と人材です。この章では、会社がどのように数字計画を立てるのかを知り、経営者の本音を学んでいきましょう。 数字で上司や幹部を口説いて惚れさせろ 数字計画に基づいたモノの見方が求められている 今の時代に必要な力は数字を読み取る力 そもそも、なぜ数字計画について知る必要があるのでしょうか? その理由としては数字計画に則った提案を会社の上層部は求めているからです。 会社の上層部が社員に求めるスキルとして挙げられるのは、「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「実行力、遂行能力」「主体性」「向上心」これらは就職活動や転職活動では毎回、高頻度で挙げられる社員に求める人物像です。 ただし、これら求める人物像には目に見えない経営者の本音の「+α」が隠れています。 それは「数字(収益性)」です。 経営者の建前 円滑に業務をこなすコミュニケーション能力 がむしゃらに挑戦するチャレンジ精神 目標を実行する能力、やり切る能力 自分から率先してやり切る主体性 常日頃、成長しようとする向上心 経営者の本音 数字を意識し、収益性の向上と周りを巻き込んで話の展開ができるコミュニケーション能力 収益性の最大化かつ労働時間の最小化を目指すチャレンジ精神 数字を追い求め目標を達成する能力と責任感 より収益を生み出すために数字にこだわり続ける主体性 常日頃、数字を上げるために自分は何をすればいいのか考える向上心 このように目標を自分で作ることができる人材が求められている!だから数字に強くならなければならないのです! バブル時代にあったモーレツ社員、企業戦士など会社を愛し、会社に在籍することに喜びを感じる人材、決められたことを決められたように遂行する人材は今は求められていません。それらの業務は、今やロボットやAIの方が向いています。 今求められている人材は新しい価値を生み出し、企業に数字(収益)をもたらす仕事ができる人です。 そのような人財を経営者は手放したいとは思いません。数字を知らなければ数字に対して深く突っ込んでいくことはできません。ですので数字を知ることが、今後の仕事のあり方を左右すると言っても過言では無いのです。 数字計画の考え方 どんぶり勘定では資金繰りが難しい今のビジネスモデル 利益が出ていること ≠ 資金があること 数字計画とは、事業を行い、いつ、いくら支払い、いくら売れ、どれだけ利益が出るのか? それらを把握しコントロールすることです。数字計画を理解しておく上で大切な要素となってくるのは「利益が出ていること」と「資金があること」はイコールではないということです。これを抑えておかなければ例え事業が軌道に乗っていたとしても終始、資金繰りで苦しむ経営になってしまいます。 大抵の企業は「原材料の生産、製品化、販売、決済」これら商品の生産から販売決済フローの一部分の工程を担う場合がほとんどです。そうなると必然的に仕入れ資金とその商品の売上の現金化にはタイムラグが生じます。売上の入金は翌月にもかかわらず、光熱費や人件費は今月中に支払わなくてはならない事態が起こります。それに加えて企業間でのやり取りの商品の仕入れであれば月末に口座へ仕入れ代金を入金する必要があります。 このタイムラグが原因により、仕入れて利益が出ることが分かっていたとしても資金がなく身動きが取れない、計算上は黒字のはずにも関わらず資金ショートを起こしてしまい倒産せざる追えない「黒字倒産」ということも起こってしまいます。 黒字倒産はなぜ起こるのか? 横スクロールしてご覧いただけます 1 2 3 4 5 次に進む
13章の収録内容 会社が立てる数字計画を知る 数字で上司や幹部を口説いて惚れさせろ まずは決算書からお金の流れを読み取る① まずは決算書からお金の流れを読み取る② まずは決算書からお金の流れを読み取る③ 会社の数字を把握した上での売上戦略 これが提案できれば勝てるという法則 あとがき 提案力