1 2 3 4 5 「マーケティングの顧客単価」のあとがき 粗利を10倍にする付加価値の考え方 「商品の売れ行きを伸ばしたい」 「もっと商品をたくさん売りたい、知ってもらいたい」 このように会社をもっと大きくしたいと思う事業者であれば一度は思うことです。では、売上を伸ばすためにはどのような施策を行えば良いのでしょうか? 売上を上げるためには様々な施策がありますが最もコスパが良いのは「商品に付加価値を付ける」ということかと思います。今回は売上アップのためにどのような付加価値を考えていけば良いのかという話をしていきます。 そもそも付加価値とは一体? マーケティング戦略において付加価値というのは、「お客に満足してもらいながら、多くの利益を残す」こと。この考えを崩さなければ、商品に付随する全てが付加価値となります。我々マーケッターはお客の満足をお金に変えていると強く認識しなければなりません。さてここで1つハッキリさせておきたいのはお客の満足とは一体なんだということです。 お客の満足の源、それは”未来”です。 商品やサービスを手に入れた後、自分の未来がどのように良くなるのか期待し、その想像通りに好転することが満足となるのです。お客が何に困っているのか、何を欲しがっているのかを考え、それを叶える未来を付加価値として組み込むのです。 ニーズに合わせた価値を提供する どのような付加価値を提供するか考える時、参考にしてほしい3つの価値があります。 その3つを紹介します。 機能的価値 商品、サービスの仕様によってもたらされる価値のことです。パソコンであれば処理速度が高速などスペックが高いものの方が価値が高いことになります。商品やサービスの良さが価値となります。 感情的価値 商品、サービスを利用することで生まれるポジティブな感情の価値のことです。楽しい、嬉しい、心地よい、充実するなど気持ちを向上させるものにも価値があります。 自己表現的価値 商品、サービスを利用し、そのことが誇らしく感じられる価値のことです。憧れのブランド品を持っていることで自信が生まれ、さらにはそのブランドに見合う理想の人になろうとすることにも価値があります。 この3つの価値を商品やサービスに加えるといいでしょう。 最近流行りの入会費50万円のパーソナルトレーニングでは、1人では自分をうまくコントロールできないという不安を持つお客に対して、パーソナルコーチがつきダイエット成功への安心感があるという感情的価値が付加価値と機能しているので一般の市場相場とかけ離れていたとしてもビジネスとして成立するのです。 売上を伸ばすためには安価ではなくあえて高価 入会費50万円のパーソナルトレーニングのように付加価値を付けるということは必然的にサービスが高値になります。そうなると一部の方が「値段を上げることで売れなくなってしまうのではないか?」という不安を抱きます。ただ私の経験上、売れなくなってしまうことはありません。むしろ高値にすることで好循環になることが多いのです。 値上げしたことにより、一時的にお客は減りますが、そのかわりお客が減ったことによりできた時間をサービス向上に充てることができます。そうなると必然的にお客の満足度があげります。さらに言えばお客との間に信頼が生まれ、それが口コミを呼び、さらなるお客の獲得につながっていくという好循環が生まれているのです。 このようなことを考えると、 高価であるということも 商品やサービスの魅力の1つである ではないかと思ってしまいます。 モノやサービスが溢れている現代では、お客は安価のみを好んでいる訳ではありません。よりより未来が望めるのであれば、多少高価でもよいというのがお客の心理です。同じ仕様の商品を販売する際でもあえて付加価値を付けて値上げをしてみることで売上アップの好循環にビジネスを乗せることが可能となるのです。 1 2 3 4 5 前に戻る
6章の収録内容 マーケティングの公式【顧客単価】 顧客単価の設定方法 顧客単価アップ施策【クロスセル】【アップセル】 顧客単価アップ施策【LTVの最大化】 直接原価と販売原価のバランスを知る あとがき 粗利を10倍にする付加価値の考え方