10年後に生き残る仕事をするには?

 

8

自分が主役になる

お客に求められる人財へ

この8章「自分が主役になる」では、ここまで理解してきた内容にプラスαとして、あなたならではの強みを身につけていくための個人の価値とはなんなのか?そして個人の価値の高め方について詳しくお話をしていきます。

自分の価値を「会社やビジネスにおいて必要とされる人材」にまで高めておくことで、あなたの望む成果を達成する確率も高まります。資本主義の現代ではビジネスを主体的に進めていくような人でないと、個人の価値は評価されず、他の人でも代用できる存在になってしまうからです。

個人の価値を高め、他人から必要とされる存在になっておかないと、いつ仕事がなくなるかもわかりません。更にビジネスにおいて重要な「お客」からも必要とされない人になってしまいます。この8 章を読み進めて、自分が主役になる方法を是非見つけ出してみてください。

 

「作業をするだけ」は
今後生き残れない

現代において、求められている
人材とはどのような人なのか?

個人の価値を高める必要を
今一度考えてみましょう

今の時代、所属している組織などから、必要とされ求められ続ける人材とは一体どのような人なのでしょうか?昔と今を比較すると求められ続ける人材は大きく変化しています。 昔であれば会社に忠誠を誓い、長時間働き続ける”企業戦士”や”モーレツ社員”と呼ばれるような、愛社精神を持ち真面目にコツコツと同じことをし続けてくれる働き手が重宝されていましたが、インターネットやAIの発展により、仕事はシステム化、オートメーション化し、真面目にコツコツと働くだけの人材は必要とされなくなってきたのが現代です。

作業をするだけの人間は
必要のない時代

例えば、レジの会計、高速の料金支払い、電車の改札など、人が行なっていたことがどんどん機械化してきています。5?10年後では、「Google Car」に代表されるような無人で走る自動車やトラックが普及していくようになります。すると、もちろんのことですが、タクシーやトラック運転手は仕事を失うことになるでしょう。仕事においても同じであり、機械化やAI化が進むにつれて最初に検討されることが「人件費の削減」です。オックスフォード大学のオズボーン氏が発表している「将来機械に奪われる仕事」では下のような仕事が挙げられています。

将来機械に奪われる仕事
将来機械に奪われる仕事

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ここからもわかるように、他の人でもできる作業的な仕事は機械に奪われる確率がとても高いのです。
では、自分の仕事が機械に奪われないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

それは「自分にしかできないことを作る」ことしかありません。例えば、経営者やリーダー、起業家のような人間力や想像力が必要な仕事は機械の代用は不可能でしょう。また、デザイナーなどのクリエイティブな仕事も機械は得意ではありません。

自分にしかできないことを作る

このような機械やAIに奪われるのことのない、自分以外の人ができないことを持つ人が、必要とされ求められ続ける人材なのです。さらに奪われない仕事に加え、最も現代で求められる人材は、自分にしかできないことを活かしてビジネスの売上を立てられる能力をもつ人材です。

  • 売上を上げるシステムを作れるシステムエンジニア
  • お客を集め、実際に購入してもらえるデザインが描けるデザイナー

など、ビジネスの根本の考え方である「物やサービスを販売し、お客が納得して購入すること」を実現できる人材こそ、求められ続ける人材になり得るでしょう。

 

ビジネスモデル
作ることができる人になる

売上が上がるビジネスモデルを理解していく上で、本書ではまず「個人レベルでの事業や小さなビジネス」のモデルを理解することからスタートします。その上で、小さな規模でもいいので、実際にモデリングできるレベルになることが本書の目標です。

ビジネスにおいて利益を出すための基本は「お客を集める→お客からお金をもらう」という2つの工程から成り立っています。この基本を1つのビジネスで行うことができるようになってしまえば、あらゆる職種のビジネスにも応用可能になります。

そうなることで初めてビジネスができたと言っていいでしょう。現代では、インターネットを使うことでこの2つの工程が小資本で行えるようになり、リアルな店舗を持つ事業に比べてインターネットを活用したビジネスはかなり取り組みやすくなってきています。

リアル店舗ビジネスとWebビジネスの違い

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インターネットのビジネスはリアルのビジネスと比べて難しいと思う人が多く、起業する人のほとんどがリアルな事業展開を行いますが、インターネットは仕組みさえわかってしまえばビジネスとして成立させ、利益を出すことは難しくないのです。

例えばメルカリのようなツールを使うことで個人で物販事業をスタートすることもできます。また、自身の経験を活かし、受験勉強やダイエットを遠隔サポートするような事業をスタートすることもできます。もちろん店舗を持って洋服屋さんや喫茶店をスタートすることもビジネスですが、それらの事業を行うには

  • 場所を借りる
  • チラシを使ってお客を集める
  • 内装や看板を作る

など莫大な費用と時間が必要になるケースがほとんどです。

現代社会においては様々なビジネスモデルがあり、小さくともビジネスに変えて行くチャンスはいくらでもある時代なので、自分の身の丈にあったモデルから始めることをお勧めします。特に、インターネットの普及によりビジネスの可能性の幅が広がったということや「インターネットの方がリアルに比べて短期間で成果を出しやすい」いうことは言うまでもありません。

開業にかかる費用の一例

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集客がビジネスの8割

ビジネスでは商品の売上は、あなたが提供した商品やサービスに対して魅力を感じたお客から料金という形でいただきます。このお客を集める、つまり「集客」という部分がビジネスにおいては最も重要なのであり、99%のビジネスはお客がいないと成立しません。

「ビジネスを知る - マーケティングの公式 - 」でお話しした通りなので、集客が0であれば売上も0になり、いかに良い商品であったとしても誰も購入しない無意味なものとなってしまいます。逆を言えば、集客が売上の母数でもあるので、集客数を多くすればするほどビジネスは拡大し、利益も伸びていくと言えます。

実際にビジネスにおいて、中国が急成長している理由は技術の差ではなく、中国の人口が多いことによる集客数の差であると言えるでしょう。集客数という母数さえしっかり確保できれば、ビジネスとして成立しやすいということです。ビジネスを初めていく際には「何を売るか」に注目しがちですが、それよりも

  • どのようにお客を集めていくのか
  • そもそも自分の行いたいビジネスは集客ができるものなのか

を考えていくことでビジネスとして成立しやすくなります。

自分で仕事を取ってくる

組織においても個人においても売上を作っていくということは、自分で仕事を見つけ、その仕事を行っていかなくてはなりません。「自分で仕事を取ってこれる」ということは「就職をしている」「1社からしか仕事をもらっていない」ということではなく、「複数の会社から仕事をもらっている」ということです。例えば、予備校講師がいたとして、その人が1つの予備校でしか働いていなかったら、それはビジネスをしているというよりは「雇われている」という表現の方が正しいでしょう。

そこから抜け出し、複数の予備校から「授業をしてくれ」と言われるようになり、営業で仕事を取ることができるようになってこそ、ビジネスとして「自分で仕事を取ってこれる」ということなのです。つまり、自分の仕事に対して一人だけではなく何人ものお客を獲得し、そのお客からお金をいただくことができるようになることで初めてビジネスができると言えるようになるのです。そのためにはお客を集める方法はもちろん、お客に信頼してもらうためのコミュニケーションも重要になってきます。

自分で仕事を取ってこれる人になる

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今の時代は、いかに個人の価値を高める必要があるのかを今一度考えてみることが大切です。以前は個人の価値があまり必要ではなく、仕事は探せばいくらでも見つかる時代でした。仕事内容も、個性を出すというよりは、決められた時間に出社し、自分の役割を会社のシステムにのっとりながら、そつなくこなすことが何より求められました。ただ、今の時代では、私たちの生活をよりよくしていくため、サービスの多くで、機械化・AI化が進んでおり、人間が行うような手作業も機械によって行われるようになってきています。

機械化・AI化が進み、人の手が機械に置き換わることで、ただただシステムにのっとりながら、そつなくこなしてくれる人よりも会社に新たな利益を生み出してくれる人材が強く求められるようになってきているのです。これが個人の価値を高めないといけない大きな要因となっています。前述のオックスフォード大学のオズボーン氏が発表している「将来機械に奪われる仕事」でもお話ししましたが、他の人でもできる作業的な仕事は機械に奪われる確率がとても高いと思ってください。

機械やAIが発展しても自身の職が奪われないようにするには「自分にしかできないことを作る」ことしかありません。そのためにも人間力や想像力、デザイナーなどのクリエイティブな仕事など機械が苦手とする複雑でクリエイティブなスキルを身に付けていく必要があるのです。

自分以外の人ができないことを作り、個人の価値を高めていくことが、今の時代で他人から評価されたり、必要とされるための重要な要素となってくるのです。

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